イスラエルの自転車愛好家 Izhar Gafni さんによるダンボール自転車

イスラエルのハイファとテルアビブの中ほどにある、HaMa'apil というキブツにお住まいの自転車愛好家 Izhar Gafni さんによるダンボール自転車の紹介です。

材料費は1000円程度にして耐重量220kg!

材料は、ハニカムの強化ダンボールを主とし、塗装を施しているので耐水性もある。安価な自転車としての実用化が期待されるほか、アフリカ等の発展途上国での使用も考えられているようです。ダンボールで自転車を作ってしまうというアイディアに惹かれたのはもちろんですが、動画の中に溢れる彼の自転車に対する愛にやられました。それから、素敵な助言をしてくれる奥さん、素敵な動画を製作してくれる友人の存在もうらやましい限りです。 



Izhar Gafniさんの親友であり、イスラエルのアーティストであるGiora Karivさんによる6分の動画
"Izhar cardboard bike project"
http://vimeo.com/37584656



以下、キャプチャ画像にて動画の内容をご紹介します。


「不可能と言われたこと、それこそが進むべき道である」ボーイング747製作チームリーダー ジョー・サッター

「通常の用途とは全く異なり、かつ役に立つものをどうやって作ってやろうか、と考えながら次の材料を手にとるとき、とてもわくわくします」

「私にとって自転車は、大切な趣味のひとつなんですが、」

「あるとき、私は自転車のパーツを買いに自転車屋さんに行き、ダンボールでカヌーを作った男の話を聞いたんです」

「家に帰ってからも、ずっとそのダンボールカヌーのことが頭から離れずにいました。そして、突然思いついたのです」

「なぜダンボールの自転車はないのだろうか?」

「すぐさま、三人の偉い識者たちに相談しましたが、彼らには一様にそんなこと不可能、と言われました」

「ある日、妻と食事をしているとき、彼女は私が塞ぎ込んでいるのに気付いて、どうしたの?と尋ねました。私はダンボールのカヌーのこと、それから(自転車が)識者たちに不可能と言われたことなど、すべて話しました。彼女は私を見て、言いました。私はあなたをよく知っているわ。もしあなたがそれに挑戦しなかったら、あなたはおかしくなってしまう。それが原因で私までおかしくなっちゃうし、ゆくゆくは家庭全体もおかしくなっちゃうわ……」

「だからやりなさい、って言ってくれたんだ!」

「すぐに私は、ダンボールからパッケージを作る以上のノウハウが必要であることに気づきました。そこで、ダンボールについて研究することにし、様々な模型を作りました」

「基本的なアイディアは日本の折り紙です。紙は一度折れば、強度は2倍、いや3倍にもなります。この原理をダンボールの形態にも応用しました」

「これが実際に走れる試作第一号です。初めはダンボール箱と自転車の合の子のようなものでした」

「いわば"ダンボール箱号"でしょうか。しかし、自転車は自転車に見えなければなりませんでした。この"ダンボール箱号"をいかにして普通の自転車にするか、そこからが真の挑戦でした」

「私はこれまで様々なことをしてきました。ロボットを動かしたり、血管拡張器具の研究だったり、電子機器だったり……。基本的に新しく知ったものは全て、その材料に着目して、なにかに使えないかと考えました。ホイールの構造、フレームのデザインと張力のバランス、伝動装置、ダンボールのサドル……」

「そしてそれらが、ひとつになりはじめたのです」

「それは強く、耐久性があり、安い。そしてなにより好きなところが……」

ダンボールでできている、ということ!」





※自転車に関するデータはこちらを参照しました。
http://www.good.is/post/cycle-on-the-recycled-a-9-cardboard-bike-set-to-enter-production-in-israel/
※アメリカで取得された特許
http://appft1.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO2&Sect2=HITOFF&p=1&u=%2Fnetahtml%2FPTO%2Fsearch-bool.html&r=1&f=G&l=50&co1=AND&d=PG01&s1=20110133427.PGNR.&OS=DN/20070198578&RS=DN/20110133427
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