日本中から集められた本は、どのように届けられているか@気仙沼

こちらは気仙沼市内にあるhouse publishing工場です。

この工場は、震災以降、日本中から集まる絵本や漫画の収集・配布拠点としても機能してきました。

そういった活動を通して見えてきた課題は、
・大量に送られる本の届け手が気仙沼市内に不足していること
・本を届けたとしても、それを有効活用するための労力や環境が不十分なこと
・本を届けることが、必ずしもそこの人たちのためにならない場合もあること
です。

そんな課題に対して、house publishingは、送り手と受け手の仲介者となるべく、時機をみつつ、少しずつではありますが、お送りいただいた本の配布活動を行ってきました。

今回、気仙沼市内にある社会福祉法人洗心会「ワークショップひまわり」さんからお話があり、本(今回は漫画)とダンボール製本棚を持っていくことになりました。

事の経緯……
ひまわりさんが、福岡のハッピーライドさんという団体を通して、漫画『ONE PIECE』全巻購入分の図書券の支援を受けることになり、それを収納するための本棚を必要とされていたのですが、余震の続くなか大型の重い本棚を新規導入するよりはダンボール製本棚の方が気軽で安心、とのことで今回のお話をいただきました。


まず、棚をつくります。

一枚のダンボールシートを用意します

これに溝をつけていくと……

こうなります

穴をあけるとこうなります

こちらは小さな部材を切り出して折り目をつけたところ

折るとこのようになります

これらを先ほどの部材に差し込んでゆき……

端部を接続すれば、棚になります

3つ連結させれば、基本形の完成です


次は漫画の選定作業です。

これらの本の中から、その時々に相応しい本を選んでいきます。本は中古のものが多く、例え巻続きになっていたとしても全巻揃っているものは稀です。


選んだ漫画をご紹介します。

ワンピースに対抗して……

1〜35巻

忍者の……

1〜27巻

名探偵の……

1〜29巻

天狗の……

1〜4巻

お化けの……

1〜12巻

プリンセス……

1〜15巻

家庭教師……

3〜27巻

1・2巻が欠けている分は……

これで許してね

などなど


これらの漫画を、試しに棚に仕舞ってみたところです。

車に詰め込み……

このような形で届けられています。

ONE PIECE』全巻も、無事収まったようです。